性別役割分業が女性にキャリアを捨てさせる…必要なのは男性の意識改革?

性別役割分業が女性にキャリアを捨てさせる…必要なのは男性の意識改革?

性別役割分業が女性にキャリアを捨てさせる…必要なのは男性の意識改革?

フリーライターの小林なつめです。

 

2021年の夏に兵庫県豊岡市で行われた「暮らしの中の性別役割分担の実態と意識調査」
家事・育児を夫婦でどのように分担しているか、その分担についてどう思うか、市民にアンケートをとったものだ。その結果は記事となり、働く母親たちを中心に話題になった。

家事・育児の時間、女性が3倍長く 仕事はわずか1時間差 男性8割「このままでいい」

アンケート結果は、「子育て世帯では女性が男性と比べて3倍の時間を家事・育児に使っている」という、想定内のものだった。
ショックなのは、この自覚がありながら、男性の8割近くが分担について「適当だと思う」あるいは「このままでいい」と回答していることだ。

 

この記事から連想したのが、2021年春に世間を騒がせた、都立高校入試の男女別定員制の報道だ。

都立高校は全国で唯一、入試の合格ラインを男女別に設けていた。その結果、8割近い高校で女子の合格基準点が男子を上回り、女子の方が合格のハードルが高くなってしまっていた。
この事実を報じたニュースのインタビューでは、中学3年生の男子生徒が「男子に影響がないならこのままでいい、特に気にしない」と答えていた。

豊岡市の家事育児の分担、都立高校の入試制度…どちらのケースも、男性は「自分が不利益を被らないなら、今のままで構わない」と考えている。
男女平等が叫ばれて久しく、ここ数年は父親が育休をとったり、積極的に育児を行ったりする姿も珍しくなくなってきている。

でも、まだまだ性別役割分業について保守的な考えを持つ男性は少なくないようだ。
また15歳という、これから社会に出ていく若い男の子までもが、すでに女性の不利益を許容する、自分本位なものの考え方、発言をしてしまっているのには驚きを隠せない。
この思考は、たとえ悪意がないとしても、女性の教育やキャリアの機会を容赦なく奪う。

このように女性の不利益について、男性がまるで他人事のように発言してしまうのは、ジェンダーの問題は「女性の、女性による、女性のための」ものだと思っているからではないだろうか。

ジェンダーの問題は女性のためだけのものではない。性別に関わらず、キャリアを積みながら家事・育児が両立できる社会の実現は、男性の働き方の見直しにもつながる。

家事や育児の経験は、自立した生活を送るためのスキルが身につくだけでなく、確実に人生を豊かにするはずだ。「自分さえ良ければいい」という逃げの姿勢で男女の不平等から目を背けていると、回り回って自分の利益をも奪う結果を生んでしまうかもしれない。

 

【参考URL】
若い女性はなぜ消える~ジェンダーギャップ解消を目指した兵庫県豊岡市~ | NHK政治マガジン
都立高校入試の“男女別定員制” 同じ点数なのに女子だけ不合格? | NHK
男女別定員がなければ女子691人、男子95人が合格していたはず…都立高入試、来年から不公平是正へ:東京新聞 TOKYO Web

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