コーチングの神様が教える「できる女」の法則 サリーヘルゲセン著 より、女性特有の12の悪癖。今回は「その6:キャリアよりも仕事を優先する」
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[悪癖 その6] キャリアより仕事を優先する
日本では女性がキャリアを築くといった時に、企業の中で責任ある立場へ自分から志願していくということは、まだまだ少ないのではないだろうか?
昇進試験などが整備され、受験・合格する事が、その意思の表れともいえる会社であれば、間接的に伝えることもできるが、ほとんどの場合、いつか登用されることを待っているだけではないか。
会社でなくとも「自分からやりたい」とリーダーを志願することは、どちらかというと嫌煙されるようにも感じる。
しかし、[悪癖2]で学んだように「きちんとやっていれば、見てくれてるよ」は、男性に成り立つ理論であって、女性にはあてはまらないことが多い。だとしたら、自分が何を望んでいるのかを、きちんと伝える必要がある。
そこにはある程度の利己主義が必要だとサリーは言ってくれる。
女性は利己主義であることを他人にも自分にも認めるのを嫌がる。そのせいでキャリアの代わりに仕事に注力し続けるようになる。対照的にキャリア・デベロップメントの観点から考えるときには、すべての仕事、プロジェクトを、次に来る者のために自分をポジショニングさせるものとしてとらえるべきなのだ。
サリー・ヘルゲセン
すべての仕事の価値を、楽しいとか自分がいかに評価されているかという観点からだけでなく、自分のために長期的にどう役に立つかという観点から考えなさい
サリー・ヘルゲセン
・組織や上司への忠誠心の罠にはまっている時
・自分の利己心を認めるのが困難な時
・他の人がやっている社内政治を侮蔑している時
その態度があなたにとってどれくらい役に立っているのか、行きたいと望んでいるところに到達するのに適しているのか、考えてみるのがいいだろう。
サリー・ヘルゲセン
この後、サリーは「野心」という言葉を使っている。女性でも自分に野心があることを素直に認めよう、と。
少し話がずれるかもしれないが、中学かそれくらいの時に読んだ「赤毛のアン」の一節に、「野心を!野心を持て!」とアンが言っていた。野心という言葉の意味も分からなかったが、その力強さに驚き、私の中にずっと残っている。
表題の本も、赤毛のアンも原著の英語版を読んだことはないので、使われている単語はわからないが、「野心」という日本語はネガティブな意味で表現されることもあり、いいイメージはない。特に女性に「野心」なんて、「結婚できないよ」と余計な価値観で判断されそうだ。
「志」だと、やはり倫理的にいいことに限定されそうだし、「憧れ」では叶っても叶わなくてもいい状態で、「そうなりたいんだ!」という強い気持ちよりも一段下がるように感じる。
胸を張って「だってそうなりたいんだよ!」と自分の気持ちに正直になるためには、ポジティブな意味での「野心」がしっくりきそうだ。
「野心」はポジティブなものだ、健全な利己主義は、持ってもいいんだ、と脳内の思考を広げてもいいと感じる。
さて職業柄、こんな時はコーチングを強くお勧めする。自分の野望や利己主義だと感じるものも、コーチはすべて肯定的に受け取り、承認してくれる。「そんなこと感じてはだめだ」などと一切言うことはない。
自分の気持ちに素直に向き合っていることを承認し、「じゃあどうしようか」と次のステップを一緒に付き添ってくれる。
女性たちよ「野心を解き放て✨!」