現代の制服事情って?「選べる」制服で学校生活が変わる!

現代の制服事情って?「選べる」制服で学校生活が変わる!

現代の制服事情って?「選べる」制服で学校生活が変わる!

フリーライターの小林なつめです。

私はボーイッシュなスタイルが好きで、子どもの頃からパンツ派だった。でも中学校からは制服でスカート。どうしても嫌なわけではないけれど、「パンツの方が動きやすいのに…」なんて思っていた。昨今は女子もスラックスを選べる制服が増えているらしい。そこで最近の制服事情について調べてみた。

そもそも女子のスラックス制服は、1990年頃から導入する学校が出てきたという。当時は動きやすさや寒さ対策など、あくまでも実用的な理由によるものだった。

しかしここ数年の制服は「ジェンダーレス制服」と呼ばれるように、生徒の性自認や性的指向、あるいは多様性の尊重を目的に導入される傾向にある。このような制服が注目されるきっかけとなったのが、2018年に新設された千葉県の公立中学校による、「選べる制服」の採用だ。この中学には、性別に関係なく、誰もが自由に選べる制服が導入された。それ以降、全国的に導入校が増え続けている。

「学校総選挙プロジェクト」が2021年6〜9月に行ったアンケート調査では、全国の制服指定校のうち44.4%の高校が女子のスラックス制服を採用しているという結果が出た。さらに、高校生の7割が「選べる制服」を利用したいと答えており、生徒自身、選べる制服に前向きなイメージを持っているようだ。

また、生徒の「選べる制服」を利用したい理由としては、「天気や気分で制服を選びたい」というものや「男女で分ける必要性がない」などの意見が多く、生徒たち自身の「多様性を尊重したい」という思いも窺える。

 

そうはいっても、それまで男子はスラックス、女子はスカートだったものを、いきなり「スラックスとスカート、どちらを選んでもよい」と言われても、困惑してしまうかもしれない。女子のスラックスならまだしも、男子のスカートなど尚更だ。

性同一性障害やLGBTの生徒のための「ジェンダーレス制服」であることを前提とした導入の場合、これまでと違う制服を選ぶことが、性自認や性的指向のカミングアウト(アウティング)となってしまう恐れもある。

選択制の制服を有意義な形で取り入れたいなら、ただ制度を導入するだけでは意味がない。学校側はこの制度が活用されるように、生徒が男女の別なく着たい制服を自由に選べる環境を整える必要がある。本当に「ジェンダーレス」を目指したいなら、むしろその環境づくりこそが重要だ。

そのためにはどうしたらよいか。まずは導入前に先生たち自身が、ジェンダーやLGBTについての理解を深める必要がある。そうすればジェンダーレス制服の意義や問題点について、先生同士で共通認識が持てるだろう。その上で、あくまでも実用性を名目として、制服を選択制にする。

そうすることで、生徒たちは性自認や性的指向を意識せずに制服を選択できる。同一性障害やLGBTでないマジョリティの生徒たちが自由に制服を選べて初めて、当事者の生徒も本当に着たい制服を選ぶことができるだろう。

制度の利用率が上がると、制服の自由度が上がり、学校全体の多様性につながる。そうして生まれる開放的な雰囲気は、学校を多くの生徒にとって、居心地のいい場所に変えてくれるかもしれない。このように、制服の選択制度は大きな可能性を秘めているのだ。

 

【参考サイト】
【Vol.192】「女子高校生のスラックス制服に関する意識」(2) :: カンコー学生服
採用増える「ジェンダーレス制服」、誕生の背景は トンボのデザイナーに聞く|学習と健康・成長|朝日新聞EduA
学校の制服選択制 女子の標準制服を「スカート」ではなく「スラックス」にした中学校の改革|その校則必要ですか
【”選べる制服”について考えるキャンペーン第一弾 高校生・親・教員の声】~中高生から20代の若者世代と政治・社会をつなぐ「学校総選挙プロジェクト」~|ニュース|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
【”選べる制服”について考えるキャンペーン第三弾】日本全国4割の高校が「女子のスラックス制服」を採用 “選べる制服”採用率を初調査!トップ3は「長野県」(87.8%)「滋賀県」(86.4%)「神奈川県」(84.3%)|ニュース|CCC カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
制服、性別関係なく選べます 千葉・柏の市立中学校:朝日新聞デジタル

 

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