こんにちは。多賀です。
令和3年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究が発表された。
令和3年度 性別による無意識の思い込み(アンコンシャス・バイアス)に関する調査研究
改めて数値化されると、自分の思っていた部分と、今の世代別の意識の違いを感じる。
私はもうすぐ50代だが、ちょうど私たちの少し下の世代から意識が全く変わっているのがわかる。今の20,30代の世代は「こうあるべき」が確実に減っているのである。
意識の変化というのは、時間がかかることを再認識。地道な努力は必要なのだ。
調査によると、アンコンシャス・バイアスの男女差が大きく開いたのは、「男性は~べきだ」という次の4項目。すべて男性に対するアンコンシャス・バイアスである。
「デートや食事のお金は男性が負担すべきだ」(男性37.3%、女性22.1%)
「男性は人前で泣くべきではない」(男性31.0%、女性18.9%)
「家を継ぐのは男性であるべきだ」(男性26.0%、女性15.6%)
「男性なら残業や休日出勤をするのは当たり前だ」(男性20.2%、女性10.3%)
さらに、一番アンコンシャス・バイアスを持たされているのが、男性50,60代。
昭和に幼少期を経て、モーレツ社員をやりつつバブルも経験してきた世代である。
なんだか、男性に対して「大変だなー」と同情を感じ、時代が変わっても、変えられない意識変化に哀しさすら感じてしまう。
アンコンシャス・バイアスのほとんどは、「直接言われたり聞いたりしたことがある」わけではなく、「直接ではないが、言動や態度からそのように感じたことがある」方が多い。
言われてみれば、私自身も直接言われたことよりも「こうした方がいいんだろうな」と思っていることで、行動していた。幼少期から見ていた家族や周りの大人の振る舞い、メディアなどで流されていたものから、学んだアンコンシャス・バイアスである。
さらに調査の自由回答では、アンコンシャス・バイアス”あるある”から、こんなことをまだ言ってるんだな、と驚くものも。
義理の父が入院したときに、私も仕事をしているのに「身の回りの世話は女性がやるべきだ」と配偶者に言われた。(女性_40代)
親の介護で休職願いを提出した時に、配偶者に任せるべきだと指摘された。(男性_50代)
町内会の会長、副会長など決める際、男性であるべきだと男性からも女性からも発言があった。男性の方が威厳があるからだという理由だった。
時代にずれていると思った(女性_60代)
進学希望だが、進学した場合に社会に出るのが24歳になってしまうので結婚や出産のことを考えるとさっさと就職した方が良いのではないかと女性
の親戚に言われた。(女性_20代)
女性だから意見を言うなと言われた(女性_30代)
会議でしっかりした発言している女性は気が強いと決めつける男性がいた(女性_40代)
女性なのだから男性の話を聞くのは当たり前だ、女性なのだから正座できて当たり前だと言われた(女性_20代)
会社の社長に来客があった時、普段お茶を出している総務部の女性がたまたま休みで、総務部長が『男がお客さんにお茶を出すのはみっともないし、向こうも気分良くないだろうから女性がお茶を出して』とまったく別部署の女性にお茶出しを要請に来た。(女性_50代)
営業の数字が採れず、同期の女性に数字が負けていた際に、上司から「男なら女より数字を採れ。負けて恥ずかしくないのか。」と叱責された。(男性_20代)
事務職の応募で男性だからと落とされる(女性_20代)
何らかのアンコンシャス・バイアスは、誰しも持っているし、自身の行動基準ともなるが、優位に立とうとするアンコンシャス・バイアスや、能力や行動を制限するアンコンシャス・バイアスは少ない方がいいと思う。
ちまたで言われていることが「これはアンコンシャス・バイアスなのかな?」と考えることが大事だし、ニュートラルにそのことについて話せる環境を持ちたいものだ。