「男性育休」取得は妻のため?実は「夫本人」のためでもあるんです

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「男性育休」取得は妻のため?実は「夫本人」のためでもあるんです|リアンブルーコーチング舎

フリーライターの小林なつめです。

2022年の「男性育休」に伴う動き

2022年は、男性育休に関する法改正の施行が始まった、節目の年だ。4月から雇用主には、妊娠中の妻のいる男性従業員に、育休について内容の説明と、意思確認を行うことが義務付けられた。

10月からは「出生時育児休業(産後パパ育休)」が新設される。これは育休とは別に、産後8週間の間に4週間分の休暇が取れる制度で、2回に分割することもできる。併せて両親ともに、育休の分割も可能となった。男性育休の取得のしやすさと、夫婦の育児分担を考慮し、導入が決まった。

政府は2025年までに、男性の育休取得率を30%まで上げることを目標としている。しかし2021年度の男性の育休取得率は13.97%。過去最高の数値ではあるが、目標値への道のりはまだまだ遠い。

男性育休の取得は誰のため?
そもそもなぜ男性育休が必要なのだろうか。世間的には実際に妊娠、出産に臨む「妻のため」と考える人が多いように思う。でも私はそれと同じくらい「夫本人のため」のものでもあると考えている。

 

男性育休のメリット【妻のため】2つ

男性育休の取得には複数のメリットがあるが、代表的なものとして、以下の2つが挙げられる。こちらはいずれも「母(妻)のため」のメリットだ。

・産後うつの予防
代表的なものが、母親の産後うつの予防だ。産後うつは産後2〜4週間に起こりやすいとされている。産前産後の激しいホルモンバランスの乱れが原因だが、夜間の細切れ睡眠はうつをさらに悪化させる要因となる。うつの発症が幼児虐待につながることも少なくない。

・産後クライシスの予防
以前シリーズ記事「⑥産後クライシスを乗り越えろ!育休なしで産後の妻をサポートする方法」でも述べたように、産前産後の夫婦にとって避けられないのが産後クライシスだ。出産を機に夫婦仲が決裂し、離婚に至るケースも少なくない。

「男性育休」取得は妻のため?実は「夫本人」のためでもあるんです男性が育休を取ることで、産後の母子に寄り添い、家事や育児を分担できる。産後うつや産後クライシスは家庭を崩壊させるリスクがあるが、男性育休の取得によって、家庭の健全化が図れるかもしれない。

 

男性育休のメリット【夫本人のため】2つ

一方で「夫本人のため」のメリットには、以下のようなものが考えられる。

・夫の当事者意識と家事育児スキルが上がる
育休を取得して、主体的に育児に関わることで、当事者意識が芽生える。さらに家事育児スキルが上がり、これらの相乗効果により、妻の職場復帰後も家事育児を担う時間が長くなる。

・妻のキャリア継続の可能性が高まる
夫の家事育児時間が延びると、妻の負担が軽くなる。離職率が低下し、キャリアを継続する女性が増える。

「男性育休」取得は妻のため?実は「夫本人」のためでもあるんです夫が家事育児に取り組み、妻がキャリアを継続することが、なぜ夫のためのメリットとなるのか、不思議に思うかもしれない。ポイントとなるのは「共働きの安定化」だ。

 

男性育休は男性を解放する!

この2つのメリットにより、夫と妻は2人で働き2人で家事をし2人で育児をするようになる。全ての作業を平等に近い形でシェアしていくだろう。そうなると、どちらかに仕事や家事・育児の皺寄せがいくことが減り、共働きの安定化につながる。重要なのはここからだ。

共働きの安定化は、性別による役割を緩和する。それは「男(夫・父親)としての役割」という重荷を軽くするということだ。「男性は稼がなくてはならない」、「一家の大黒柱であらねばならない」、「家族を支える強い父親」でいなければならない…このような、旧型の男性、夫や父親としての「あるべき姿」を霞ませてくれる。男性は育休を取得することで、「男性らしさ」という価値観やプレッシャーから、解放されるのではないだろうか。

 

家事・育児に、性別による役割分担はいらない

そもそも親として、家族の一員として家事育児を担うことに、本来は性別による役割分担など不要だ。もちろん家庭によっては、妻は働かず家事育児に専念し、夫は外で働くという選択をするケースもあるだろう。でも、もちろんその逆があってもいい。そして、仕事も家事も育児も、全部シェアするという夫婦がいてもいいのだ。夫婦双方が納得しているのなら、それでいい。でも役割や立場は固定ではない。状況に応じて、変化していくパターンもあるだろう。

私たちは自分たち含め周りの誰もが、夫婦の、そして家族の在り方について、自由なスタイルを選べるのだという認識を持つべきだ。その意識や考え方は、自分たちはもちろん、その子どもたちの将来まで、明るく照らすことになるだろう。

 

【参考URL】
誰かが休んだら終わり」の脆弱な組織体制が、育休の“真の壁” 男性育休推進のカギを握る、チームの「属人化」の解消 – ログミーBiz
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