こんにちは。多賀です。
今年度はOJTトレーナー研修のお仕事を、ある程度の数頂いているので、そこでお伝えしている内容を、私の想いも含めまとめてみた。
OJTは、簡単に言えば、新入社員が現場の仕事が出来るようになるために、具体的な仕事の知識・技術・態度などを教えること。
場当たり的に、目の前に来た今日の仕事を、たった一回手伝わせるのではなく、
・意図的
・計画的
・継続的に指導
に行うものだ。
そのため、私の研修でも多く見られる入社2~3年目のOJTトレーナーには、必ずOJTトレーナーを任命した上司との計画の擦り合わせを行うように伝えている。
そうでないと、上司が想定していた成長度合いや方向性の差が生まれてしまい、その責任をOJTトレーナーが引き受けることになるからである。
OJTトレーナーに求められているものは、意外と多い。
① 仕事の知識とスキルを教える(ティーチング)
② 経験を振返らせ、学習定着を促す(コーチング)
③ 信頼関係を築き、不安や悩みに寄り添う(マインドサポート)
ティーチングスキルは、「チャールズ・R・アレンの4段階職業指導法」を、コーチングスキルは「コルブの経験学習モデル」を、マインドサポートは「コミュニケーションスキル」を用いて説明している。
さらにそこに「組織社会化」「心理的安全性」「ハラスメント」をちりばめている。
これだけでもOJTトレーナーがどれだけの知識を持ち、スキルを使いこなす必要があるのか、お分かりいただけるだろう。
もはや、マネジメント研修とあまり変わらないと思われるかもしれないし、実際深い知識ではないが、幅広い知識としてはそうなってしまうのだ。
安心して欲しいのは、私自身は、OJTトレーナーはあくまでもこれらは知識として知っておいて欲しいということ。
OJTトレーナーに、一番求められているのは表面的には、
① 仕事の知識とスキルを教える(ティーチング)
② 経験を振返らせ、学習定着を促す(コーチング)
になるが、
それらを支えているのは、
③ 信頼関係を築き、不安や悩みに寄り添う(マインドサポート)
であり、加えて言えばスキルではないが、
④仕事、人、慣習に「なじませる」ハブとなる
かどうかが、長い職業人生のスタートでのポイントなのだと、私は考えている。
OJTトレーナーは、自身の仕事も行いながらやることになる。
自分がやった方が早い!と思いつつ時間をかけて、新入社員が出来るように関わっていくのだ。
だから、どれだけ粘り強く、かつ軽やかに寄り添うことできるかだと感じている。
そのためには、一人で抱えて疲弊して、投げだしてしまう前に上司や先輩・同僚をうまく巻き込んで欲しい。
そして、OJTトレーナーという経験を通じて、自分も大きく成長して欲しいと願うばかりである。