ジョン・ゴットマン博士の「4つの毒素」から考察するチームコミュニケーション

ジョン・ゴットマン博士の「4つの毒素」から考察するチームコミュニケーション

ジョン・ゴットマン博士の「4つの毒素」から考察するチームコミュニケーション

コミュニケーションが、チームの成功において重要な役割を果たす要素なのは周知のことですが、
一見、チームを壊していないと思われる行動でも、実は要因の一つになってしまっている事があります。

ジョン・ゴットマン博士が提唱した「4つの毒素」は、チームコミュニケーションにおけるその要因を知るヒントになるでしょう。
今日は、博士の4つの毒素をチームに当てはめて、チーム成功への影響を考えてみます。

ジョン・ゴットマン博士は、コミュニケーションが悪くなる関わりの「毒素」として「非難」「侮辱」「防御」「逃避」の4つをあげました。意見の対立があるからチームが壊れるのではなく、「防御」「逃避」行動も影響しているというのが、興味深いところだと思います。それぞれを見ていきましょう。

1.非難

「あなたは間違っている」などの一方的な非難的態度は対話を阻害します。チーム内でメンバーが互いの意見を聞かずに非難し合う環境では、アイディアの交換や問題解決が困難になり、創造性や協力心が損なわれる可能性があります。

2.侮辱

「まだ若いから」「考えが薄い」「どうせ出来ないでしょ」など相手を軽視する態度は、信頼関係を崩壊させ、チームの一体感を失わせてしまいます。蔑視が存在する環境では、メンバー同士の連携や情報共有が行われず、コミュニケーションの質が低下する結果となるでしょう。

 

ここまでは、コミュニケーションを壊す要因としての納得度は高いと思います。一時的にチーム成長や成果のために出てしまうことはあるかもしれませんが、長期的複数回あるとそれはハラスメントにあたる行為になりますし、何にしろチームワークも長期的成果も得られることはないでしょう。

さて、ここからが個人的には面白いと思っている2つです。

3.防御

自己弁護と表現される場合もあるようです。「私は悪くない」「私の所為ではない」など自己防衛的な態度は、オープンで建設的なコミュニケーションを妨げます。また、チームメンバーが議論や提案に対して防御的な姿勢を示す場合、新しいアイディアの受け入れや改善が難しくなり、成長と革新が制約されてしまうでしょう。

自分の立場を守ろうとしてしまうのは自然なことですが、チームメンバーが力を合わせて進もうとしてしているのであれば、視点をどこに置いているのか確認が必要です。

 

4.逃避

「私は関係ない」「邪魔はしないからそっとしておいて」などコミュニケーションから遠ざかる態度は、チームメンバー同士の連携を希薄にし、情報の共有や共通の目標の達成が難しくなります。逃避的な態度が支配的な状況では、チームのエネルギーや動機づけが低下し、生産性が減少するでしょう。

いかがでしょうか?
特に「4.逃避」は会議などで静かにただ座っている、朝礼で発言に反応を示さないなども含まれると考えると、何もしていないことが逆にチームの雰囲気を澱ませてしまう一因となっているかもしれません。

 

ジョン・ゴットマン博士の4つの毒素をメンバーに共有することで、チームのコミュニケーションに与える影響を理解し、これらを回避する声掛けなどをすることで、チームの協力性、創造性に繋がるでしょう。

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