こんにちは。多賀です。
googleのプロジェクト・アリストテレスの結果から、『心理的安全性』という言葉や定義が当たり前のように使われるようになった。
もともとコーチング研修やコミュニケーション研修、グループワークを始める前などで「何でも話せる環境づくり」については伝えてはいたが、『心理的安全性』という言葉のおかげで、説明がしやすくなった。
参加者が前提としてなじみがある言葉は、理解までに時間がかからず、素直に受け入れてくれる。
私がポイントとお伝えしているのは、どうしてなんでも言えない心境になるのか?というところ。
会議でも面談でも、仕事中でも「なんでも話してね」「わからなかったら訊いてね」と言われても、そんなに素直に話すことはない。
そこにはどんな心理が働いているのだろうか?
目の前の上司や先輩が信頼できないからだけではない。話す側に出てくるもっと根源的に感じているものがある。それを下の図にまとめてみた。
「無知」「無能」「邪魔」「否定的」であると見られることを現代人は恐れている。
知っている、能力がある、邪魔しない、肯定的であることに価値があると判断される環境だからだ。
だから、そう思われることが自分にとってリスクになるのだ。
そうなれば会議では発言しない。自分の評価に対するリスクが大きすぎる。
結果として、何が起こっているかというと、いい環境と言えない状況をお互いがつくっているのである。
そのメカニズムを知り、誰もがそう言った不安を持っていると知るだけで、気持ちが楽になるはずだ。
なぜ、なんでも話せる環境や関係性になれないのか?を誰かのせいにするよりも、人間の特性を理解してもらい、自分も含めてその環境をつくっているんだと視点が変わるだけで、スタートラインが見えてくると思うのだ。