フリーライターの小林なつめです。
親たちは時間をお金で買っている
保育園に子どもを預けるとき、親たちは「時間をお金で買っている」といえます。
夫婦間で、一方にワンオペをさせるのも、構図としては同じでしょう。家庭内の「ママ保育園」や「パパシッター」に預けているのだと考えれば分かります。それも無償で。
子どもができてなお、親の1人が、子どもがいなかった頃と変わらない生活をしているのなら、もう1人の親には、両親2人分の負担がかかっているということです。
時間は夫婦の共有財産。片方ばかりが自由に使うのはルール違反です。
お互いを尊重して、使い方を考えなければなりません。
リアルに時間をお金で売ろうとした父親のポスト
こんなことを考えていたとき、SNSで以下のポストが話題になっているのを見ました。
2歳と0歳の子どもを育てる母親、でこぽんさんによる投稿です。
普段は力を合わせて育児に取り組んでいる、でこぽんさん夫婦。
夫の大好きなゲームの新作が発売されたとき、夫は妻に「クリアするまでの時間を1時間1万円で買わせてほしい」という提案を持ち掛けたといいます。
時給から考えても、1時間1万円は破格。夫の提案は、でこぽんさんに「ワンオペがんばるぞ!」という気持ちを起こさせました。
でこぽんさんの夫は、育児の大変さが分かっているからこそ、時間をお金で買わせてほしいという発想をして、この提案をするに至ったのでしょう。
「ワンオペ時間に見合ったお金を払う」というのは特殊な例ですが、「時間とお金は同じくらい価値のあるもの」という共通認識が夫婦にあれば。
より円満に家庭や夫婦関係を築いていけるのではないでしょうか。
自由時間はあくまでも量。中身は問わない
『家族全員自分で動くチーム家事』の中でも、夫婦が時間をフェアにやりくりする方法として、お互いの自由時間の量の調整が挙げられています。
文中で取り上げられているのは、フルタイムで共働きの金子(仮名)ご夫妻のケース。
2人は日頃から、育児を平等に負担しています。
金子夫妻は、家事育児のタスクを、交代制や当番制にしています。そうすることで、お互い自由時間が平等に確保できるように工夫しているそうです。
ここで大切なことは、時間はあくまでも「量」でとらえること。「自由時間の中身については、ほとんど干渉しないように」しているといいます。
先に挙げたポストでは、時間が必要だったのは夫のゲームプレイでしたが、このように遊びや趣味の用事は、仕事や勉強のような用事と比べると、優先順位が下がりがちです。
そうなると、仕事や勉強のような大義名分がなければ、一人の時間を確保しづらくなってしまうでしょう。
だから金子夫妻は、「仕事や勉強だからといって、相手の遊びや趣味の時間よりも優先されて当然とは思わないように気をつけている」ということでした。
「夫は仕事で忙しいのに、自分ばっかり趣味の時間がほしいなんて言えない」「妻は育児で大変なのに、趣味を復活させたいとは言い出せない」
こうやって夫婦がそれぞれ相手を気遣って我慢し合っても、ストレスがたまるばかりではないでしょうか。どんな時間も「量・単位」にすぎないと、割り切ることが大切です。
大切なもの、優先順位は人によってさまざま
仕事・家事・育児・趣味…どの優先順位が高いかは、人によって異なるもの。価値観そのものを、誰かに決められたり、変えられたりする必要はないはずです。
だから私が、夫の残業を「私にワンオペをさせてまで、する価値あった?」と、中身でジャッジするのは、本来、すべきでないことだったのです。(前編参照)
しかしその前に、私に5日間のワンオペを強いて「その仕事は家庭での役割よりも優先すべきものだったのか?」と疑念を抱かせた夫にも、非はあるでしょう。
相手の時間の使い方に介入したり、文句を言ったりしない・させないためには、前提として、普段からパートナーに「アンフェア」「不平等感」を持たせないだけの、努力が必要だということです。
【参考】
■https://twitter.com/dekopon_chapa/status/2026990544107479274
■ほ・とせなNEWS「新作ゲームをプレイのため、妻に育児を任せたい夫。「これで許してくれ」提示してきたまさかの条件に…「仰天したwww」「これなら許せるw」」