
フリーライターの小林なつめです。
少し前、家事や育児のことで、夫と対立していた時期がありました。最終的には、私が夫に「○○はしないでほしい」と、いくつかの要望を伝え、丸く収まった形でした。
忙しい妻を手伝わない夫…その心理は!?
そんなことがあった翌日は土曜日。
週末の炊事は、基本夫が担当なのですが、その日の夕食は流れで私が作っていて、そのとき夫は別室で、電話を受けていました。
私は、汁物とおかずを並行して調理しながら「さっき食洗器の完了アラームが鳴ったから、食器も片付けなきゃ」「そういえば学校のプリントで締切り間際のものがあった…」と、体も頭もフル稼働していました。
前提として、私たち夫婦は、家族4人で過ごしているとき、1人が家事をしていたら、1人は子どもの世話をすることで、バランスをとるのが基本スタイルです。
そのとき子どもは、2人で仲良く遊んでいたので、親の手は必要なさそうでした。
だから私は「夫が戻ってきたら、私から何も言わなくてもキッチンで食器の片付けをしてくれるはず」と、勝手な期待をしてしまったのです。
じきに電話を終えた夫が、リビングに戻ってきました。まずはリビング横の和室(子ども部屋)で、遊んでいる子どもたちを確認。想像通りの動きです。
そしてそのあと夫は…「さあ、キッチンに戻ってくるぞ」という私の予想とは裏腹に、リビングのソファに座り、スマホをいじり始めたのです!
私は驚きました。
夫は人に文句を言われるのを嫌う、完ぺき主義者。普段はこのように、明らかに私の反感を買いそうな、付け入る隙を与えそうな言動は、ほとんどとらないのです。
私はしばらく何も言わず、夫を観察していました。そうしながら「なぜ夫は今、家事を放棄して、ソファでリラックスしているのか」考えていました。
そうしているうちに、前日に家事育児について「○○はしないでほしい」と私がお願いしたことに考えが及び、「まさか…私が「やめて」とお願いしたから、夫は全ての家事育児から引退したつもりなのでは!?」という思考にまで、飛躍してしまったのです。
結婚以来、初めて目にした夫の行動が、私を動揺させていました。そのあと、またひと悶着あったのは、言うまでもありません。
杉浦太陽さんの名言は真理
このとき私の脳裏によぎったのが、昨年5人目の子どもを出産した「辻ちゃん」こと辻希美さんの夫、杉浦太陽さんの名言。
「家庭内では自分一人だけ座らない」
「奥さんが何かしら動いているときにはサポートする」
これって本当に真理だなあと、つくづく思います。
家で忙しく働いている人がいて、しかもその人は大切なパートナーなのに、面倒を相手に押し付けて、自分だけのんびりくつろぐのって、「人としてどうなの?」と思うんです。
私なら「え?私の姿(やっていること)が見えてないのかな?」って思ってしまいます。
またこれは、妻が働いているか、どれくらい稼いでいるかとは関係ありません。
専業主婦にとって家庭は職場
たとえば妻が専業主婦だったとして、妻にとって、家庭は職場。
職場で1人忙しく働いているのに、同じ場所にいて、手の空いている人が誰も助けてくれない、声もかけてくれない状況って…まずありえないですよね。
こんな状況が、もし職場で見過ごされているのなら…職場環境や人間関係に問題があるのではないかと勘繰ってしまいそうです。
家庭だってそれと同じ。そこに所属している以上、健全な家庭、家族・夫婦関係を目指すなら、お互いを思いやり、助け合う必要がありますよね。
育児は子どものお世話、家事は家族のお世話。家族全員がかかわるべきことです。
専業主婦の妻がいても、夫は家庭に戻れば、家事や育児をサポートすべきでしょう。
全てのパートナー関係に通じる「思いやり」の形
健全な家庭、夫婦関係で5人の子どもを育てられているのは、辻ちゃんの体力や精神力、あらゆるキャパがずば抜けていることは前提として、夫の太陽さんの存在あってこそ。
「家庭内では自分一人だけ座らない」
「奥さんが何かしら動いているときにはサポートする」
太陽さんご本人も言っている通り、この姿勢って妻への思いやりそのもの。
夫や妻…パートナーと暮らしている人、あるいはこれから生活を共にしようとしている、全ての人に、この名言を刻み込んでほしいと思います。
☆『家族全員自分で動くチーム家事』の著者、三木智有氏は、「○○していない方が、○○する」という動き方を「パラレル家事」と定義しています。
【参考】
■たまひよ「【動画】杉浦太陽「妻が動いている間は一人だけで座らない」たまひよ ペアレント賞 受賞コメント」
■東京すくすく「杉浦太陽さん×産後クライシス(4)妻が立っているときは、僕も座らないで動く。ワンオペは本当にキツいから」
■『家族全員自分で動くチーム家事』三木智有著 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2024.5