【育児×キャリア シリーズ】自分の子どもに「働かせてもらっている」私たち

【育児×キャリア シリーズ】自分の子どもに「働かせてもらっている」私たち

【育児×キャリア シリーズ】自分の子どもに「働かせてもらっている」私たち

フリーライターの小林なつめです。

 

子どもの病気で仕事を休むこと

先日、小学生になった長子つながりのママ友と話していたとき、子どもの病気についての話題になりました。

彼女は「子どもが風邪を引きやすく、かなりの頻度で学校を休む」と話していました。

お互いに働きながら子どもを育てているので、「仕事休むの大変でしょう?」と尋ねたところ「パートになってからは、すごく休みやすくなった」と言います。

注釈を入れると、「休みやすい」というのは、「休むことに、そこまで罪悪感を抱えなくて済む」という意味合いです。

彼女は続けて「パートで働くことに安心感がある、パートという立場が言い訳になるから」と言い、「正社員のころは、本当にきつかった」と、表情を曇らせました。

さらには「本当はこんなこと言うのも、思うのだって良くないんだろうけど…」と、複雑な表情を浮かべていたのが印象的でした。

この、何とも言えない気持ちに共鳴するワーママは、多いのではないでしょうか。

「子どもはよく病気をする」というのは、誰もが知っている事実です。

でも、それが想像を超えた頻度や日数だったら?

自分が、残業や休日出勤を肩代わりさせられたら?

皺寄せを受けた誰かがイヤな気持ちになるのは、誰にも止められないでしょう。

この「子どもが原因で休む親」問題は、「働く子持ち」とそれ以外の社員を対立もしくは分断させる、火種の一つとなっています。

 

病児保育などが使えるかは子どもによる

最近では、病児保育室やそれに付随する送迎サービスなどが充実してきています。

私の住むまちでも、病児保育サービスに力を入れていて、無償で利用でき、最近では、保育所や学校へのお迎えサービスも始まっています。

私が初めて病児保育を利用したときの体験談は、「【育児×キャリア シリーズ】病児保育と『母親になって後悔してる』」の記事に書いた通りです。

サービスのあまりのスムーズさ、便利さには、ちょっとした感動を覚えたほどです。

しかし、我が家では、全部で3回利用して以来、病児保育に子どもを預けていません。というのも、長子が成長して、病児保育を嫌がるようになったのです。

病気で弱っている子どもに泣いて嫌がられてしまうと、ただでさえ抱いている「可哀想」という気持ちが強くなり、「じゃあ仕事休むかあ」という方向にいってしまいます。

さらに、次子は人見知りの激しい子どもで、初めての人や環境に拒絶反応を示すタイプなので、最初から病児保育が選択肢に入れられませんでした。

サービスがあるのはありがたいことですが、結局、それを使えるかどうかは子ども次第なのです。

 

子どもに「働かせてもらっている」ということ

冒頭に戻って、くだんのママ友は「半年でもう10日以上休んでいる」と話していました。子どもたちはもう小学生なので、私は「そんなに…!?」と、軽い恐怖と衝撃を覚えました。

うちの長子は、その時点で、半分の日数も休んでいなかったからです。自分の子どもの日々の健康が、どれだけありがたいものか、あらためて実感させられました。

また、それがどれだけ綱渡りなのかということも。

子どもが保育園や小学校に行ってくれないと、親は昼間、働けません。病気はもちろん、これから先は、登校拒否などの可能性もあります。

私たちは「子どものために働いている」つもりでいますが、実は「子どもに働かせてもらっている」ともいえるんだなあと感じた一件でした。

※もちろん、パパママ問わず!

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