【育児×キャリア シリーズ】コロナ禍のワンオペはいつにも増して綱渡り…「小学校休業等対応助成金」の打ち切りも

【育児×キャリア シリーズ】コロナ禍のワンオペはいつにも増して綱渡り…「小学校休業等対応助成金」の打ち切りも

【育児×キャリア シリーズ】コロナ禍のワンオペはいつにも増して綱渡り…「小学校休業等対応助成金」の打ち切りも|リアンブルーコーチング舎

フリーライターの小林なつめです。

病気続きの年明け
先日、第二子の記念すべき初めての誕生日当日、子は発熱していた。というのも、2023年の年明け早々、私たち家族は初めて新型コロナウイルスに感染したのだった。

年末に会った、コロナ明けの身内からウイルスをもらったらしい。最初に発熱したのは私だった。続いて夫、子どもたちにも症状が出て、検査で陽性が分かった。

幸い症状は軽く、私が寝込んだのは半日ほど。自粛の日数はほとんど正月休みと被っていたため、仕事にもさして影響はなく、何とか乗り切れた。

自粛期間が明けて、家族全員元の生活に戻った…と思いきや、忘れもしない13日の金曜日に「次子が吐いた」と、保育園からお迎え要請の連絡。なんとコロナの自粛が明けて3日とたたないうちに、胃腸炎(ノロウイルスの疑い濃厚)をもらってきたのだ。

ノロ(仮)は次子から長子にうつり、私にうつった。それぞれ半日ほど胃腸のむかつきと嘔吐が続き、代わる代わる寝込んだ。

しかし結局のところ、ノロ(仮)の症状も軽かったのだろう。発症期間を過ぎると、私も子どもたちもみるみる体力が戻り、普段通りの生活を送れるようになった。

我が家の命綱は夫だった
今回のウイルス騒動で最も幸運だったのは、夫がどちらも軽症で、家族の世話ができたことだ。もし夫も私と共に倒れていたら、あるいは夫が家族を構わず仕事に出ていたら…と思うと、考えるだけで恐ろしい気持ちになる。

いくら軽いとはいっても、コロナの時もノロ(仮)の時も、発症時のピークには、私はきつくて動けなかった。動けないということは、子どもの世話ができないということだ。

食事作りに準備・補助、次子のおむつ替えに長子のトイレ補助、お風呂、さらには10kgある次子の、立ち抱っこでの寝かしつけ…どれも体力がなければとても務まらない。

発症時の私にできたのは、子どもたちのお風呂上がり対応(体を拭いてクリームを塗り、着替えさせる…)と、歯みがき、寝る前の本の読み聞かせ、横になった状態での寝かしつけだけだった。その他の家事・育児を夫に任せられたので、安心して体を休められた。

もし私1人だったら…家事も子どもの世話も1人でやるしかない。やらなければ子どもの安全や健康を保てないからだ。でももし肝心な時に体が動かせなかったら?その時は、子どもの命さえ危険に晒すことになる。

コロナ禍で子育て中の親たちの負担は増えるばかり
今回の件で、乳幼児の子育ては常に「ギリギリの綱渡り」だと、改めて実感した。コロナ禍で育児中の親たちが、この3年間どれだけの苦労や負担を強いられているのだろうかと思うと、ゾッとするほどだ。

コロナ禍で少子化が加速したのは、今の日本では当然の結果だと思う。コロナ禍という危機的状況においてさえ、子はもちろん親への恒常的なケアは特になし。

むしろ子どもが罹患する可能性が高まったことで、子どもを持つ親たちは、肩身の狭い思いをすることが増えた。「自己責任論」の風潮も、高まり続けている。

 

国は「小学校休業等対応助成金」の打ち切りを発表
第7波以降、10歳未満のコロナ陽性者数は高水準にあるという。そんな折、厚生労働省は1月23日に「小学校休業等対応助成金を今年度(令和4年度)で終了する」と発表した。

「小学校休業等対応助成金」は、保育園や小学校の臨時休業や自粛要請、子どものコロナ感染などで保護者が仕事を休む際、有給休暇を取得させた事業主に、国から支給される助成金だ。

助成制度は我が家でも何度か利用した。仕事を休むのは変わらないが、「助成金が出る」という後ろ盾があるのは心強い。数少ない手持ちの「有給休暇」がみるみるなくなっていく心配も減った。

今後助成金の制度がなくなれば、仕事や職場だけでなく、家庭や子どもにも悪影響が及ぶことは間違いないだろう。

令和5年初めの記者会見で、岸田首相が「異次元の少子化対策に挑戦する」と述べて話題になっているが、まずは異次元ではなく、現実の子育て世帯に目を向けてほしい。

助成金の打ち切りのニュースを聞いた時のような、「やっぱり子育て世帯は軽んじられている」と実感させられるショックを、これから何度受けるのだろうか。小さな子どもを持つ親の1人として、先行きに不安を覚えている。

 

【参考サイト】
第7波で急増した「子供のコロナ」 オミクロン株の症状、ワクチン接種の効果は? 小児感染症の専門家に聞く | nippon.com
「小学校休業等対応助成金」が今年度末で終了へ コロナで休校する学校が減少 厚労省 
休校助成金、年度内で終了 コロナ対策曲がり角―厚労省:時事ドットコム
休校・休園時の有給取得に使える助成金『新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金』とは | EXPACT
資料2-1_小学校休業等対応助成金等について
就活生のための時事まとめ | 就活ニュースペーパーby朝日新聞 – 就職サイト あさがくナビ

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